June 2014
先日、鮨屋で一人で飲んでて思った(そんなに高い鮨屋じゃないです)。
一つずつ頼むのが面倒なので、盛り合わせを頼むと鰻が入っていた。
子供の頃、鰻があまり好きではなかったが、ここ数年でおいしいと感じるようになった。
特別な事ではなく、誰でもこういう事ってあると思う。
聞いた話によると、「子供の頃に嫌いだった食べ物が、大人になって好きになる」という事の要因の一つとしてあるのが
"苦味"ということらしい。
苦みを美味しいと思える感覚は、大人にならないと備わらないらしい。
確かに子供の頃、ビールを飲んでも美味しいと思わなかった。
(いや、酒全般そうだな)
それが大人になると、美味しく感じるようになった。
まぁ、自分の鰻の話はそれと当てはまらないが、苦味のある物というのは、割と大人になってから美味しいと感じるようになった。
大体の人がそうではないだろうか。
これは味覚だけにはとどまらないと自分は思っている。
年を重ねるにつれて苦い経験を人はするものである。
その繰り返しの中で、それぞれの対処の仕方を人は覚えていく。
そして、その対処を覚えると、厳しい道と分かっていても、あえて行けるようになる。
だが逆に苦い経験を避けてばかりいると、その対処も覚えない。
その結果、厳しい道を選ばなくなる。
その先にしか見えない景色も見る事が出来ない。
ただ、気をつけなければいけないのが、苦い食べ物も苦い体験も程々にしておかないといけない。
苦い食べ物で言えば、春の山菜等も多く食べ過ぎると、腹を壊すし、ビールも飲み過ぎると二日酔いになる。
苦い体験もしすぎると壊れてしまう。
だが、ほどほどにと分かりつつも、つい酒を飲み過ぎてしまう。
自分もそろそろ【ほどほど】を覚えていかないと。
2014年6月 KAZU